017673 ランダム
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明日は明日の風が吹く。

明日は明日の風が吹く。

コント/RPGゲーム

中村:友達からゲーム借りたけど・・・「フレッシュクエスト」って聞いた事ないなぁ。
   まぁいいや、やってみよう。
(パチッ、・・・テーテーテレテレテーテー)

中村:あー、グラフィックはまぁまぁいいな。

『→はじめから
  はじめから
  はじめから
  はじめから
  はじめから』

中村:初めから多すぎるだろ! いいよ全部同じなんだから一つで! 何、この豊富さは!?

『名前を入力して下さい』

中村:あぁ、名前ね、「りょうへい」っと。

『意味が分かりません』

中村:どういう事だよ! どこら辺が意味分かんないんだ!?

『もう一度入力をお願いします』

中村:ったく・・・「りょうへい」っと。

『ダサいですね、その名前』

中村:失礼にも程があるだろうが! 謝れ! 俺の両親に土下座しやがれ! 
ゲーム相手だからって容赦しねぇぞ!!

『年齢をお願いします』

中村:え? このゲーム年齢も入れるの? 
変わったゲームだな・・・19っと。

『本当ですか?』

中村:何でそんなに疑うんだよ! なんだ、お前は人間に対して恐怖心を持ってんのかっ!?

『人間は年齢をごまかすと聞いたもので』

中村:誰にだよ! そんでもって教えた奴も教えた奴だな!

『あなたの友人に教えていただきました』

中村:あの野郎! 何ゲーム機に教え込んでんだよ! アイツのせいでこのゲーム、
少し大人の階段登ったじゃねーか!

『はっきり言うと年齢登録はこのゲームには必要ないです』

中村:じゃあ何でやったんだよ! 歳聞いて「あ、そうなんだ・・・」ってそれだけで終わる、
合コンの会話みたいな事するな! ゲームの癖に!

『それでは、冒険の始まりです・・・』

中村:はー、やっと主人公設定との異種格闘技終わったよ。 
もしかしたら設定で投げ出す所だったよ。

『・・・ここは平和な国、ドルゴス王・・・ウギャアッ!』

中村:どうしたナレーション!? 全然平和な国じゃねーだろ! 
そもそもドルゴス王国ってネーミングセンス何だ!

『人々は・・・・に・・・して・・・いたが・・・ぐわっ(ばたっ)』

中村:物語始まる前に一人死んだ! 何だこのゲーム!」

『死んでしまったので、伝言でお知らせします。しかし、
この国の姫が何者かにさらわれてしまった・・・(笑)』

中村:伝言あるのかよ! (笑)、じゃねーだろ!
 ・・・まぁこの時はまさか自分が死ぬなんて思ってもからな。当たり前・・・なのか?

『そこで、姫を助ける為に一人の勇者が立ち上がった。
勇者・・・・えーと・・・なんだっけな・・・』

中村:名前忘れるなよ! りょうへい!

『あっ、そうそうこん平だ!』

中村:違うよ! 俺「チャラーン!! こん平でーす!」とかしないから!

『まぁ勇者が姫を助けるんです。納得した?』

中村:いきなり緊張感を壊すな! 納得したけども!

『そして、今、勇者こん平の冒険が始まる・・・』

中村:こん平になってる! やだよそんな名前の勇者!

『~ドルゴス城 B99階~』

中村:ラストダンジョンでもこんな深くねぇよ! そもそも地下99階まで作る必要性0だろ!

『王様、私に大事な様とは・・・?』

中村:おっ、これが主人公か。

『おぉ、ゆうしゃりょ・・・り・・・えーと・・・りょう・・・』

中村:王様も名前覚えてねぇのかよ! 良平だよ良平!

『あ、そうそうりょう・・・なんとか』

中村:「なんとか」でごまかすな! 勇者の名前知らない王なんか辞めちまえ!

『実はな、この国のピーチ姫がさらわれてしまったのだ・・・・・助けてくれるか?』

中村:名前パクった! あの有名なゲームのキャラの名前パクっちゃったよ。 まぁいいや、「助ける」で。

『それでは頼んだぞ。私はこれからキャバクラに行かねばならぬ』

中村:王っ! 娘が大変な事なってるのにのんきにキャバクラとか行ってんじゃねぇ!

『健闘を祈るぞ。これは冒険の中で役に立つアイテムだ、持って行け』

中村:こんな奴から言われるとすげー腹立つな。まぁアイテム貰っただけいいけど・・・
と、とにかく町で情報を聞くか。

『競馬で30万もスラれたよ・・・
 くそぅ、昨日ボッタクリバーに行っちまった
 娘だけは! 娘だけはぁぁぁ!
 もう1週間、何も食べてないんだ
 借金が多すぎて・・・死のうかな』

中村:話が全て重過ぎる! 王様キャバクラに言ってる場合じゃねーだろ!

『北に行くと、洞窟が・・・』

中村:お、情報だ。

『グハッ!(バタッ)』

中村:まともな情報くれたのに死んだ!? まぁいいや、北に行けばいいんだな。マップに出てみよう。

『外に出ますか?』

中村:「はい」・・・っと。

『外に出て、トラブルがあった場合、本社は一切責任を持ちません。それでもよろしいですか?』

中村:何で会社から警告が出てんだよ! いいよ別に責任持たなくて!

『ジャ、ジャラララ、ジャララララララ・・・』

中村:あっ、マップ音はまともだ。

『チャラララララララ・・・』
中村:お、戦闘シーンか!?

『子供が一人現れた』

中村:敵人間なの!? ただの暴力じゃん!

『りょうへいはどうしますか?
→こうげき
 まほう
 アイテム
 にげて』

中村:なんか説得されてる! 逃げるか・・・

『そんな事、出来るはずがありません』

中村:お前さっき逃げてっつったろ! じゃあ魔法使ってやる!

『世の中に魔法なんか存在しません。常識です
りょうへいはナレーションに2のダメージをくらった!』

中村:じゃあまほうってコマンドを作るな! 確かに存在しないけど、あくまでゲームの世界だろ!
   しかも何でナレーションからダメージがくらうんだよ! 
なんだ、このゲームは全員敵か!?

『子供の攻撃!「おじさんいい年なのに、その格好は無いよ」りょうへいは4のダメージをくらった!』

中村:余計なお世話だよ! 俺は姫救うために頑張ってんの!
 確かに恥ずかしい格好だけども!

『りょうへいはどうしますか?
→こうげき
 まほう
 アイテム
 にげるとかできないから』

中村:最後変わった! このコマンド使っても意味無いだろ! もういいやこうげきで!

『りょうへいは鈍器な様な物で殴った!ドスッ!・・・・りょうへいは敵を・・・ドスッ!・・・
りょうへいは3の経験地を手に入れた』

中村:武器がリアルすぎる! ただの殺人になっちゃったよ!
   しかも1発で倒せてんのにとどめ刺しちゃったし! やりすぎだろ!

『ジャ、ジャラララ、ジャララララララ・・・』

中村:ふぅ、北の洞窟に来たぞ。ちょっと怖いけど入ってみるか。

『ズンズンズン・・・・・ゴンッ! 
 ・・・りょうへいは2のダメージをうけた』

中村:今、天井に頭ぶつけたろ!? 気をつけろよ!

『チャラララララララ・・・』

中村:また戦闘か・・・子供はやだなぁ。

『おじいさんが現れた』

中村:もっと嫌だよ! 勇者、完璧悪になるぞ!

『りょうへいはどうしますか?
→撲殺
 毒殺
 焼殺
 コンクリートで固める』

中村:選択肢全部「こうげき」になってるし! おじいさんに対して容赦ねぇなこのゲーム!
   しかも勇者、毒薬とかコンクリートとか持ってんのかよ! しかたがないや、撲殺で・・・・

『バキッ! ドスッ! バンッ! ドカッ! サラサラサラ・・・ボーッ、パチパチパチ・・・ザブン!』

中村:こうげきの内容酷すぎるだろ! 散々殴った後に口に毒薬入れて焼いて、
コンクリートに入れて海に落とすって! 最低だよ勇者!

『りょうへいは8の経験地を手に入れた
 基本的人権の尊重が無くなった
 人々から冷たい目で見られる様になった
 逃亡生活が続くようになった』

中村:そりゃそうだよ! だったあんだけ酷い事してるもん! 
そりゃ人権も無くなるし冷たい目で見られるし逃亡生活もするさ!

『ズンズンズン・・・ズン、ズンズンズン、ズンズンズン♪ ズズンズン♪』

中村:急にリズムに乗るな! 人、殺してるんだぞ!

『チャラララララララ・・・』

中村:次おばあさんとか出てくるんじゃないんだろうな・・・

『難民が現れた』

中村:戦いたくないよ! 一生懸命生きてるこの子ら倒したくないよ! 
一体このゲームはユーザーに何を教えたいんだよ!?

『難民の攻撃!
「ご飯を恵んでください」
しかし、りょうへいはそれを無視した!』

中村:とことん最悪だな! もう勇者、人間のクズだよ!

『りょうへいはどうしますか?
→札束でビンタ
 食べ物を目の前で食べる
 腹が立つので殴る
 病原菌をばらまく』

中村:人として間違ってる!! 何でそんなに冷たいんだよ! もう、お祭りのかき氷より冷たすぎるよ!

『りょうへいはヒャダルコを唱えた
吹雪が起こり、難民に24のダメージを与えた』

中村:ヒャダルコなんか唱えてない! しかもそれはドラクエの技だ! 
と、いうか俺のギャグ聞くなよ! そんなにスベった!?

『難民は助けを呼んだユニセフが現れた』

中村:神様が来た! 偉い人代表が来たよ!

『ユニセフはひかりのはどうを放った!難民とユニセフは消え去った・・・』

中村:ユニセフにそんな力は無い! マジシャンも驚きだよ!
   もしそんな力持ってたら俺はユニセフに忠誠を誓うよ!

『ズンズンズンズン・・・・・・・・・』

中村:あ、あれは・・・ドラゴンだ。話しかけてみるか・・・

『ついに来たな、勇者・・・・・えー・・・・・あれ・・・?』

中村:もうその流れいいよ! 勇者でいいよ勇者で!

『勇者よ、姫は渡さぬ。かかってこい!』

中村:おっ、やっとRPGっぽくなってきたよ。もうエンディングっぽいけど。

『→・ゴメンなさい
  ・かかってこいなんてそんな滅相な
  ・私、少し調子に乗ってしまいました』

中村:腰低すぎだろ勇者! 勇者らしくしろよ勇者らしく!

『いきますよ、ドラゴンさん! 勝負ですよ!』

中村:敬語を使うな! 雰囲気台無しだろ!

『チャラララララララ・・・ドラゴンが現れた』

中村:さぁ、いよいよ最後だ・・・

『りょうへいはどうしますか?
→こうげき
 まほう
 アイテム
 逃げルンバ』

中村:逃げルンバって何だ! 凄ぇ、気になるけど多分使っても意味ないと思うよ!
   ま、まぁいいやこうげき!

『りょうへいの攻撃!
「ドラゴン部長って、ウザイよねー」
ドラゴンに陰口を言った! ドラゴンに12のダメージを与えた!』

中村:こいつはまともな攻撃できねぇのかよっ!! しかも何でOLっぽいんだ!!
 結構ダメージくらってるし、何なんだこのゲーム!

『ドラゴンの攻撃!
「りょうへい! またコピー失敗しやがったな!」部長の雷が落ちた、
りょうへい社長は9のダメージをくらった』

中村:ドラゴンもノリで攻撃変えてんじゃねぇ!! そもそも何で社長が部長に怒られるんだよ!
 社会の常識考えろ! 

『りょうへいはどうしますか?
→こうげき
 まほう
 アイテム
 逃げルンバルンバ』

中村:何か一番下パワーアップしてるし! 気になるよ! 凄ぇ気になるよ!
   そうだ、王様から貰ったアイテムがあるんだ! 
使ってみよう。

『アイテム
→愛
 希望
 夢』

中村:何だこのアイテム欄は! 王、冒険の中に役に立つって言ったじゃん!
 確かに愛も希望も夢も必要だけど、アイテムとして渡すな!!

『りょうへいは夢を使った
「夢は見るものじゃない、叶えるものだ」
ドラゴンの言葉でりょうへいのやる気が上がった』

中村:ボタン押してないのに使いやがった! しかもドラゴン何気にいい事言った!
 勇者のやる気が上がっても俺のやる気は下がる一方だよ!

『ドラゴンの攻撃!炎を吐いた!(ゲロゲロゲローッ) 
りょうへいは12のダメージをくらった』

中村:今の完全に嘔吐だよね!? 音もおかしくなってきたし、もう全部おかしいよこのゲーム!
   ・・・しかも強いし。もうHPが少ないな・・・どうするか?

『りょうへいはどうしますか?
→逃げルンバルンバサンバ』

中村:強制的かよ!! もういい、ヤケクソだ!!

『りょうへいは逃げルンバルンバサンバをしたドラゴンは倒れた』

中村:逃げルンバルンバサンバ強すぎだろ!! なんだよ、最初からこれ使えばよかったんじゃん!
   すげー、あっけない勝利で涙出てきたよ!

『あ、あなたが助けてくれたのですね・・・ありがとうございます!
(ギュ――――ッ! ギリギリギリ・・・)』

中村:姫絞めすぎだよ! 死ぬよ勇者!

『お礼にキスを・・・・・(ブチューッ! ジュー・・・)』

中村:だからやりすぎなんだって! 少しは加減しろよ!

『さぁ、お城へ帰りましょう。あたたかい食べ物とおいしい家族が待っていますよ』

中村:逆、逆! なんだ美味しい家族って! ・・・まぁ、これでエンディングだな。

『おぉ、勇者りょうへい! よくぞ戻ってこられた! 感謝しているぞ! うふふ・・・マミちゃん・・・』

中村:王、キャバクラ行ったから凄い機嫌いいな! 誰だマミちゃんって!

『りょうへい様・・・ずっと一緒にいましょうね』

中村:おっ、いい雰囲気だな。

『勇者りょうへいよ。これからはわしの後をついでくれ。
そしてこの国を・・・(ピンポーン・・・)
ったく、誰じゃ? ・・・・・え? 警察? 勇者りょうへい、
殺人罪で逮捕状が出てる?
・・・まぁ勇者はいますが・・・あっ、連れていかれてしまった・・・・







―GAME OVER―

コンティニューしますか?』

中村:するはずないよ。だってこんなゲーム売るもん!


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